日本は超のつく高齢化社会になりつつあります。
身近にも高齢のご家族がいる方も多いのではないでしょうか。
昨日の新聞に、”第2回口腔保健シンポジウム”についての記事がありました。
口の機能の老化が全身に及ぼす影響などについて、専門家からの話やパネルディスカッションが行われました。
歯周病や虫歯などで高齢者が歯を失うと、たった1本の歯ではありますが、入れ歯の具合が良くなかったり噛み合わせに不具合が出たりして小さな口のトラブルに繋がり、体調を崩すきっかけになったりもするのです。
噛めないから、と柔らかいものばかり食べていると噛む力が弱くなり、本当に噛めなくなっていきます。
歯の調子だけではなく、滑舌の悪さや口の渇きなど些細な口の変化に注意しましょう。
やがて噛む力が弱まり、食べたり飲み込んだりすることに支障が出てきます。
食べたり飲み込んだりする機能が落ちてしまうと認知機能にも影響が出ると言われています。
食べる量にも影響が出て体力や活動力の低下にも繋がります。
そして歯ごたえのある食べ物を口にしないと刺激が少ないため唾液の分泌が減り、食べ物そのものの摩擦も少なくなるため自浄作用(食物で自然にお口の中が綺麗になる作用)が減り、お口の中の細菌が増えてしまいます。
唾液が減って口内細菌が増えてしまっている状況のなか、飲み込みも悪くなっていると誤嚥性肺炎のリスクにもなります。
・・と負のスパイラルに陥ってしまうわけです。
こういった状況は”口腔機能低下症”という病名で昨年4月から医療保険が適用され、歯科医院でチェック出来る様になりました。
しっかり噛める状況にし、お口の中の定期的な検診やプロによるお掃除はとても大切です。
かかりつけ歯科医院を作って定期受診をしていきましょう。
口腔機能の低下が重度になってくると、嚥下の状態を専門的に診る歯科医師や医師などの受診が必要になってきます。
ほんの少しの変化がドミノ倒しの様にお口の機能低下、そして認知機能や体全体の機能低下に繋がりますのでまずは予防的に定期受診をしましょう。
ご自身やご家族のこうした変化にも注意をしてくださいね。
オーラルフレイルのセルフチェックポイントを上げておきます。
①半年前千倉べて硬いものが食べにくくなった・・はい2点 いいえ0点
②お茶や汁物でむせることがある・・・・・・・・はい2点 いいえ0点
③義歯を使用している・・・・・・・・・・・・・はい2点 いいえ0点
④口の渇きが気になる・・・・・・・・・・・・・はい1点 いいえ0点
⑤半年前と比べて外出の頻度が少なくなった・・・はい1点 いいえ0点
⑥さきいか、たくあんなど硬い食べ物が噛める・・はい0点 いいえ1点
⑦1日2回以上歯を磨く・・・・・・・・・・・・・はい0点 いいえ1点
⑧1年に1回以上は歯科医院を受診している・・・・はい0点 いいえ1点
合計0〜2点・・危険性低い
合計3点・・・危険性あり
合計4点以上・・危険性高い